アルバトロス−スペシャル(albatros special) とは、
1順目:Tスピン−ダブル(4段)
2順目:Tスピン−トリプル(7段)
3順目:Tスピン−ダブル(5段)
4順目:Tスピン−シングル(3段)
のように、計19段を超速攻で決める開幕積みである。
低く構えるので防御が強く、攻撃量も凄いが、最も優れたポイントは、「超速攻」という点にある。
一般に実戦でよく使用されるDT砲は、1順目のTミノを置いて、2順目のT字をホールドする。
11段攻撃を仕掛けるのは3順目である。
TKI積みも、1順目のTミノは置いているから、6+7=13段(場合によって6+5=11段)攻撃をするのは2順目と3順目。
テトリス連発をするなら、2順目に4段、4順目(早ければ3順目終盤)にようやく5段攻撃である。
ところが、アルバトロス−スペシャルなら、2順目の時点で11段攻撃を完了しており、
3順目の5段攻撃を控えている。
まさに超速攻である。
その秘密は、アルバトロス−スペシャルが、Tミノを余さず使う点にある。
他の積み方の多くは、1つはTミノをTスピンさせずに積む必要があるため、攻撃できない回が存在する。
あるいは、 ラインをフル活用していない。
アルバトロス−スペシャルは、Tミノが来たら必ずTスピンに利用する。
4順目の最初にTミノが来れば、残ったブロックは8つ。わずか2ミノ分で、1ラインにも満たない。
これ以上の効率はない、究極の最大効率である。
では、アルバトロス−スペシャルの積み方を説明する。
1順目はこのように積む。 (Tミノ)はホールドしておき、最後に入れてTスピン−ダブル(4段)を決める。
(Oミノ)さえ置ければ、100%積める。ミノ順の3回に2回は積み込み可能、という高確率で再現できる。
大抵は、 (Jミノ)、 (Lミノ)のどちらが先に来るを見て、早く来るほうを他方の足場にすればよい。
(Jミノ)が先に来るなら左右反対に積み込む。
(Oミノ)の後に何があるかを見れば、組めるかどうか判別ができる。
(1) (Oミノ)が最後に来ていたら、絶対に組めない。
(2) (Oミノ)の後に (Tミノ)があれば、確実に組める。
(3)(Oミノ)の後に(Tミノ)がなければ、(Oミノ)の後に(Sミノ)、(Zミノ)があるかを見る。
a) (Oミノ)の後に、 (Sミノ)、 (Zミノ)の両方があれば確実に組める。
b) (Oミノ)の後に、 (Zミノ)だけがあれば、 (Lミノ)を (Jミノ)の下に置ける時だけ組める。
c) (Oミノ)の後に、 (Sミノ)だけがあれば、 (Jミノ)を (Lミノ)の下に置ける時だけ組める。
d) (Oミノ)の後に、 (Sミノ)、 (Zミノ)の両方ともないのなら、組めない。
なおミノ順の最初の3つだけを見ても、積めないかどうか判別するのは困難である。
最初の3つが (Tミノ)、 (Sミノ)、 (Zミノ)であった場合だけは絶対積めないが、他の組み合わせなら積める可能性が残る。
1順目でTスピン−ダブルを決めると、以下のようなブロックが残る。
このブロックを利用して、以下の通りに積む。
(Tミノ)はホールドしておき、最後に入れてTスピン−トリプル(with BtoB)(7段)を決める。
(Sミノ)、 (Oミノ)を積んだ後に (Iミノ)を積まなければならない。
ホールドを利用しても、積める確率は40%強である。
もし上記のように積めなかった場合には以下のように積む。これなら、どのミノ順でも100%積める。
(Tミノはホールドしたまま)
こちらの積み方は、速攻性は弱くなるが、より強力な攻撃をする積み方ができる。
この派生積み込み方法は、後で紹介する。
なお、 (Zミノ)と (Oミノ)の後に、 (Sミノ)が来た場合には、ずらして回転させれば入る。
2順目に (Sミノ)を後から突っ込まないとならないときは、Aボタンの方がミスが少ない。
左右対称なら (Zミノ)をBボタンで突っ込む。
なぜかというと、 (Sミノ)は以下の位置で回転させないと入らないからだ。
左図の位置でBボタンを押せば、外に出てしまう(右図)。
一方、左図の位置でAボタンを押しても出て行かない(元の位置のまま)ので、ミスが少ない。
あせらずに、以下(左図)の位置くるまで待てば、Aボタン、Bボタン、どちらでも回転いれできる。
回転ボタンを区別するのに慣れていないうちは、下に着くまで待ったほうが無難。
実は、 案外、ずらした後に下を押してもすぐに接地しないので、操作になれれば下を押すべき。
2順目でTスピン−トリプルを決めると、奇妙な形のブロックが残る。
このブロックを利用して、以下の通りに積む。
(Tミノ)はホールドしておき、最後に入れてTスピン−ダブル(with BtoB)(5段)を決める。
3順目パターン1
このとき、 (Lミノ) よりも、 (Oミノ)の方が早ければ、以下の通りに積む。
3順目パターン2
100%、どちらかで組める。どちらの積み方も利点があるが、次順のTミノが早めにきているならパターン1がお勧め。
なお、 (Jミノ)は左図の位置まで下を押しっぱなしにして、下に着いたらBボタンを押せば、スポンと入る。
Bボタンを押すまで、ずっと下を押しっぱなしにしてよいので、操作は非常に簡単。
3順目でTスピン−トリプルを決めたときの、パターン1では以下のブロックが残る。
3順目パターン1
4順目の (Tミノ)が来たら即座に、Tスピン−シングル(with BtoB)の3段を放つ。
わずか3順目で4+7+5=16段攻撃を行っているので、相手が相殺や掘りに徹していない限り、
相手のフィールドは相当高くなっているはずだ。
もっとも、元々が超速攻攻撃なので、相殺も掘りもそれなりにしかできていないはず。
そこに速攻で3段攻撃を加えれば、さらに相手を崩すことができ、効果は絶大だ。
攻撃を放った後は、Tスピン−ダブルが狙いやすそうなくぼみが残る。
この時点で、ブロック数は1ライン分に満たない。
ここまで積んだ8段分を、全てTスピン消しをしているため、あらゆる積み方の中で、最大効率の究極積みである。
なお、4順目の (Tミノ)が遅い場合や、相手が元気な場合には、
Tスピン−シングルの代わりに、長期戦に備えてテトリス(with BtoB)の5段攻撃を狙うのもよい。
(左側はフィーリング積みする。下の図は一例)
3順目でTスピン−トリプルを決めたときの、パターン2では以下のブロックが残る。
3順目パターン2
これに、一つミノを加えて、4順目の (Tミノ)が来たら、Tスピン−シングル(with BtoB)の3段を放つ。
置くミノはどのミノでも構わない。きれいな形が残る (Lミノ)が理想。
(Sミノ)を図のように縦に置くと、ダブルの形が中央にできるが、フィールド右側を埋めにくい。
以下の方が形がきれいだが、Sミノを使いそうなくぼみが2つ残ってしまう。
もしも今まで相殺を効率よく使っており、フィールドの高さにかなりの余裕があるなら、
この攻撃の代わりにフィールド右側に (Sミノ)と (Lミノ)を置いて、
フィールド左側をフィーリングで積み、Tスピン−トリプル×2を作るのも面白い。
約5段分(約1順分半)を積み上げるだけのミノが必要。
5順目のTミノが早ければ、4順目のTミノを放出して積み込む。
もっとも、多少でこぼこしているので、4順目のTミノを適所で放出して積み込む方が作りやすい。
順調に積み込めれば、ホールドした5順目のTミノと、6順目のTミノと共に使って7+7=14段攻撃ができる。
以上で、 メインのアルバトロス−スペシャルの説明は終了である。
2順目で説明したが、 (Iミノ)が早かった60%弱は、アルバトロス−スペシャルが完成しない。
この場合、以降どのように積んでいくかを説明する。
速攻で、2順目にホールドした (Tミノ)を使ってTスピン−トリプルを決めたい場合には、
以下のように右側を埋める。
いずれにしても、消した後にTスピン−シングルの形が残るので、
フィールド右側さえ埋めれば、3順目の (Tミノ)を使って直ちにTスピン−シングルが放てる。
1順目4段 → 3順目7段+3段で、計14段の攻撃となる。
あるいは「3順目の (Tミノ)が早めに来ている」のなら、
ホールド中の2順目の (Tミノ)をまず左図のようにおいて、3順目のTミノでTスピン−トリプルを放つ(右図)という選択肢もある。
以降は、以下の通りに置く。すでにTミノを放出しているので、ホールドが利用可能。
Tスピン−トリプルさえできれば、あとはどのミノ順でも必ず以下の通りに積める。
「3順目の (Tミノ)が早めに来ている」の、詳しい条件は、以下の通りである。
◇3順目の (Tミノ)が、 (Sミノ)と (Jミノ)の一方よりも先に来ていた場合に可能。(確率66%)
→ホールド中の2順目の (Tミノ)を、フィールド右に積む。
→3順目の (Tミノ)よりも先にきた、 (Sミノ)または (Jミノ)をホールドする。
→3順目の (Tミノ)で、Tスピン−トリプル。
→Tスピン−トリプルの穴に、 (Sミノ)と (Jミノ)を差し込む。
のような展開となる。
その後は、4順目のミノで蓋をして、4順目の (Tミノ)でTスピン−トリプルを作ることができる。
5順目のTミノでTスピン−シングルを放てば完了。
まとめると、
1順目:Tスピン−ダブル(4段)
2順目:なし
3順目:Tスピン−トリプル(7段)
4順目:Tスピン−トリプル(7段)
5順目:Tスピン−シングル(3段)
の、計21段攻撃である。
威力は充分だが、2順目の攻撃がない分隙があり、「超速攻」と言えるほど早くない。
4順目以降は相手もテトリスを毎回打ってくるので相殺されやすい。
相手にかなり掘られているかもしれない。
ところが、相手から送られたブロックが、都合よい列でせり上がってきていたときに限り、
とてつもない攻撃をすることが可能。
3順目の (Iミノ)は不要ミノであることを利用して、適時に放つ(ミノ順にもよる)。
(1)左から2列目
(2)左から3列目
(3)右から3列目
(4)右から1列目
(※左から1列目、ないしは右から2列目だった場合、3順目のIミノは利用できないが、Iミノをうまく処理すれば、
Tスピン−トリプル×2を放った後の4順目のIミノが利用可能。)
いずれも、3順目に7段+5段=12段、4順目に7段の攻撃。
わずか2順のうちに計19段の攻撃なので、相手に相当量掘られていて、自分のフィールドの高さが詰みかけていたとしても、
よほどでない限り、ほぼ決着がつく。